作画・アルコ、原作・河原和音による、人気コミックス「俺物語!!」。既刊10巻で450万部を突破し、さらに、日本テレビ系でアニメ化もされ好評を博している。こんな人気作をあえて第1話をベースに、純粋なボーイ・ミーツ・ガール話として映画化。
 主人公・剛田猛男役に鈴木亮平がキャスティングされたのは、監督やプロデューサー陣の満場一致!
「亮平くんは朝の連続ドラマ小説で見せた誠実さと、映画『HK/変態仮面』のような破天荒な振り切りと、肉体の説得力という正反対の魅力を持つ俳優」と佐藤貴博プロデューサーも語るように、鈴木以外に猛男を演じる者はいないという判断によるものだった。

 ちなみに河合監督によれば、一番キャスティングに苦労したのは大和役だったという。「ともすれば女性に嫌われてしまいそうなキャラクターなので、こんなにカワイイ女性を違和感なく演じられる人がいるのか不安でした」(河合監督)。だが永野芽郁が現れた時にその不安は解消した。
 猛男の親友・砂川役には坂口健太郎。まず原作から抜けだしてきたような外見はもちろんだが、「ただかっこいいだけでなく、奥ゆかしさを持っていて、猛男とのマッチングが絶妙でした」(佐藤プロデューサー)といった点からキャスティングされたという。
 かくして最高のキャスティングで映画は動き出した!

 2015年5月20日クランクイン。「天候にはツイている」という河合組らしく快晴。河合監督の希望もあり、今回オール仙台ロケで行われる。「都内だと制約が多いので、都内近郊なイメージのあるところで撮影したいと思っていました。仙台は5~6月は緑が綺麗だし、川も坂も海もありベストなロケ地だと思っていました」(河合監督)

 初日は泉区にある七北田公園でスタート。不良に絡まれたところを助けられた大和が、お礼がしたいと猛男と砂川の前にチーズケーキを持って来るシーン。初めて眉毛とモミアゲのエクステをつけ、体重を30kg増やしてきた鈴木の姿はまさに漫画の中から出てきたような完成度! 仙台に来る新幹線の中でも猛男になりきって台詞をブツブツとつぶやいていたそうで、身も心も猛男になりきっている。実際は鈴木は30代、坂口は20代、永野は10代なのだが、撮影の合間に連想ゲームをしたり、納得いくまで互いに話したり、監督に質問を投げかけたり、和気あいあいながら役作りに真摯に取り組んでいる。「ザッハトルテ」を言い間違える猛男のシーンでは、引きずられて大和役の永野も本気で「あれ?」とこんがらまりまくり。その様子にスタッフからは思わず「カワイイ!」という声があがっていた。!

 広瀬川で溺れている少年を助けるシーンのロケ。ハーネスとワイヤーをつけてスタンバイする鈴木。まるでモモンガのようにうつ伏せになり、頭から飛び込んでいくオリジナルジャンピングスタイルを披露! これにはスタッフも大爆笑で、監督も「まさに猛男!」と大絶賛。ジャンプシーンは一発OKだった。翌日は水中シーンの撮影。制服の下にウェットスーツを着込んで冷たい水へと入っていく鈴木。実際の川は浅く水深1メートルもないので、バタフライで顔をあげるのは大変。水深のなるべく深いところを探しつつ、ギリギリのカメラアングルも探しつつ、調整して撮影していく。GoProを使った撮影なのでモニターに繋げられないため、監督も川の中に入って演出!

 仙台で唯一の遊園地、八木山ベニーランドにて撮影。原作ではカラオケ屋で合コンだったシーンが、映画では、遊園地に変更。大和と砂 をなんとか一緒にしようとする猛男の涙ぐましい努力が光るシーンだ。実は絶叫マシーンは得意という鈴木。しかし、巨大なブランコは結構スリリングで、わざと手をあげて乗るのはしんどい。砂川らしいどこ吹く風な表情で乗りこなした坂口も大変だった様子。逆に本当に絶叫マシンが苦手な永野にとっては、地獄な撮影だったようで本気泣き・・・。

 柴田郡にある白石川のさくら歩道橋で撮影。ところがこの日は風速13メートルの強風が!! なかなか止まない風と雲の切れ間を狙って撮影が続く。そんな中鈴木は、まるでカラオケ屋にでもいるかのようなテンションの高さで歌を口ずさんでいく。どうやら強風と寒さに萎え気味だった永野を元気づけたがっていたらしい。かくして涙する大和と、そんな大和を見送る猛男の夕映えが美しい、切ないショットを撮りあげることができた。

 この日のラスト撮影は、エンド・クレジット後のおまけ、キスの練習をしたいと砂川に迫る猛男の場面。原作にも台本にもなかったが、お願いの時に菓子折りを持ってきているのがポイント。ラップを挟めば問題ないという猛男が、砂川に迫るシーンで勢いあまりすぎて鈴木がラップを引きちぎってしまうハプニングに現場は大爆笑に。しかもギリギリ寸止めでキスを止めていいのに、勢いあまって
鈴木は坂口にブチューとキス…!! 坂口のなんともいえない表情に監督も大爆笑!!

 急に夏日となって気温が27度に上昇する中で、猛男が様々なスポーツに挑むシーンを撮影。まずは野球。まるで野球経験者のように思えるフォームの良さに東北大学の野球部員も拍手。その後もサッカー、砲丸投げなどで持ち前の運動神経の良さを披露した鈴木。聞けば体重を増やすだけでなく、動ける身体でいられるよう、撮影の合間も時間があればスポーツジムに通い、身体を鍛えていたんだとか。

 大和の思いに気づいて、ひたすら大和のもとへと走る猛男。その一連のシーンが撮影されたのがこの日。朝6時半に開始して早々、鈴木は約150メートルほどの距離を全速力で5往復猛ダッシュ。その様子を軽トラにハイスピードカメラを乗せて併走しながら狙っていく。そしてその後、柴田郡白石川で「好きだー!!」と絶叫するシーンを撮影。想いを伝えあった2人の姿は遠目からでも幸せオーラ全開。白石川の美しい風景に溶け込んでいく印象的なカットとなった。

 この日は柔道の大会シーンの撮影。約130名のエキストラと共に白熱する試合シーンが撮影されていく。1番手から4番手までの柔道部たちの渾身の戦いと演技に、鈴木もボルテージがあがっていた様子。ちなみに相手は元学生チャンピオンの芸人・長田プリン。鈴木よりも身体が大きかったが、見事に投げ飛ばしてみせた。

最終日となったこの日はいくつか再撮となったシーンをこなした後、仙台のある倉庫内に建てられたお化け屋敷のセットで撮影。煙が立ち込める中、大和をお姫様だっこした猛男が歩いていく。そして鈴木・永野・坂口に花束が。我慢できなくて永野は号泣。鈴木も涙をこらえつつ「愛おしい現場でした」と皆に挨拶を。すると最後に思わぬサプライズ。鈴木の挨拶の時にこっそり紙で作った眉毛ともみあげを永野と坂口がつけて驚かせたのだった。鈴木はかなり驚きサプライズに大成功。こうして仲の良かった3人は最後に揃って猛男ポーズで写真を撮ったのだった。