2018ロシアワールドカップ本大会まであと2か月となった今、日本代表に激震が走りました。ハリルホジッチ監督の更迭そして西野朗氏の新監督就任です。
全体未聞とも言える監督交代劇、果たして日本サッカー協会のこの決断は英断となるのでしょうか?早くも日本国内はもちろんのこと、世界から賛否の声が寄せられています。
ハリルホジッチ監督が目指していたデュエルに強く、縦の早い攻撃が日本人にフィットしていなかったことは明らかで、西野新監督は、この攻撃スタイルの変更は余儀なくされています。そうなると必然的に選出されるメンバーも変わってくるもの。
そこで、ここでは西野新監督のプロフィールや監督像、ワールドカップで勝てるのか徹底的に深掘りしていきましょう。
引用:https://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20180409/740492.html
西野朗新監督プロフィール
引用:https://qoly.jp/2018/04/10/akira-nishino-with-four-players-hys-1
氏名:西野朗(にしのあきら)
生年月日:1955年4月7日(63歳)
出身地:埼玉県浦和市(現さいたま市)
身長・体重:182cm、72kg
現役時代ポジション:攻撃的MF
経歴:浦和西高校ー早稲田大ー日立(現柏レイソル)(ここまで選手歴)-U-20日本代表ーU-23日本代表ー柏レイソルーガンバ大阪ーヴィッセル神戸ー名古屋グランパスー日本代表(現在)(ここまで監督歴)
今では浦和レッズでお馴染みの日本有数のサッカー王国である埼玉・浦和出身。ちなみにミハイロビッチ監督が浦和に就任する際に、西野氏にもレッズはオファーを出したと言われていますが固辞しています。
選手時代は、高校、大学とスター選手だったものの、実業団(日立製作所)入団後は精彩を欠き、日本代表キャップは意外にもゼロ。
しかしながらその指導力を買われ、前園や城などが中心メンバーだったU-20そしてアトランタオリンピック日本代表監督を務め、日本有数の名監督の名声を得ることになります。
西野朗新監督「賛」の部分
・「マイアミの奇跡」を演出
西野監督と言えば、やはりアトランタオリンピック時の「マイアミの奇跡」は外せないでしょう。当時、オーバーエイジにもフル代表選手を惜しげもなく投入し、本気で優勝を狙っていた絶対王者であるブラジル代表を、日本代表が1-0で撃破。オリンピック史上最大の番狂わせ、ジャイアントキリングと言われました。
ブラジル戦は、まさかの先制点を取ったこともありますが、本来のサッカースタイルであるリスクを恐れず前に前に進む超攻撃的サッカーを抑え気味に、守備重視サッカーを展開。GK川口能活の好守にも助けられましたが、西野監督の柔軟な戦術変更も称賛が集まりました。
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・Jリーグ歴代最多勝の実績
2002年から監督に就任したJリーグガンバ大阪では、長期政権となり安定的な好成績を収め、2008年には、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)を制し、クラブ・ワールドカップでは3位というアジア代表の名に恥じない好成績を収め、西野監督自身もアジア最優秀監督に輝いています。
Jリーグ最優秀監督の座には、全盛期となったガンバ大阪時代以外にも、その前に勤めていた柏レイソル時代も評されており、Jリーグでは歴代1位となる通算270勝を飾った実績は確かです。
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・超攻撃的スタイルで攻めに出れれば・・・
全盛期時代と言えるガンバ大阪に象徴されるように、本来の西野監督スタイルは超攻撃的。ガンバの象徴である遠藤保仁を見ると分かりやすいですが、ボランチも守備より前がかりの攻撃を好み、2点取られても3点取って勝てばよいというようなスタイルです。
・コミュニケーション能力の高さ
ハリルホジッチ監督のような外国人監督の場合、どうしても間に通訳を介され羽ならず、通訳の力量によっては本来監督が伝えたい内容が100%伝えきれているかは微妙なところ。文化の違いもあり、ウクライナ戦以降、選手と監督の間に決定的な溝ができてしまい、これが更迭の最終決定になったと言われています。その点、日本人で上記の通り、Jリーグや代表でも数々の指導実績のある西野氏は、コミュニケーションという面では不安がなく、もともと選手とのコミュニケーションを密に取るタイプと言われているので、時間がないにせよ選手との関係性を一気に深めていきたいところです。
【専門家の声】
「Jリーグで結果を残してこられた方だし、もともと選手とのコミュニケーションのうまい方。代表チームを知っているという意味でもベストな選択。勝つためにベストを尽くしてくれる監督だと信じている。死にものぐるいになってやってくれるでしょう」
(元日本代表:岡田武史氏))
引用:https://www.nikkansports.com/soccer/japan/news/201804100000412.html
「2か月という短い期間ではありますが、チームをまとめるという意味でもハリルホジッチ前監督では出来なかった選手とのコミュニケーションという面では同じ日本人である西野新監督になることで解決できるので期待はしたいです。西野監督は選手とのコミュニケーションを大事にして、選手の特徴や良さを一番引き出してくれる監督だと思っています。実際に僕も選手としては当時U-23日本代表の監督として一緒に戦いましたし、28年ぶりに日本を五輪にいくこともできました。だからこそ僕はW杯でもアトランタ五輪でブラジルに勝ったマイアミの奇跡のような快挙を西野監督に期待したいと思っています」。
(元教え子:前園真聖氏)
引用:https://www.nikkansports.com/soccer/japan/news/201804090000699.html
西野朗新監督「否」の部分
引用:https://www.daily.co.jp/soccer/2017/03/16/0010004896.shtml?ph=1
・インパクト以上に結果を残していない
実際、マイアミの奇跡も称賛されているものの、ブラジル戦以外では精彩に欠き、日本代表はグループリーグ敗退をしています。また、Jリーグでも全盛期のメンバーが揃っていたガンバ大阪以外、特にガンバ退任後に就任したヴィッセル神戸や名古屋グランパスでは全く結果を残せず、特にヴィッセル時代には今回のハリルホジッチ監督のように途中更迭の憂き目になっています。
輝かしい実績はインパクトに残るため常に好成績を収めているイメージですが、そのインパクトより結果を残せていないところがあります。
・監督業が久しぶりのブランク
最後に監督を務めたのは、2015年までの名古屋グランパスまで。それからはサッカー協会での強化委員長となっており、監督業からは退いています。しかも、最後の監督となった名古屋では全く結果を残せず終わりました。
サッカーは生き物です。常に進化していくもの。3年のブランク、どこまで今の選手の特性を見極めることができ、適材適所で最適な戦術を練られるのでしょうか?時間がないと疑問符を投げかける人も少なくありません。
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・我の強い選手とぶつかる可能性も!?
実際、マイアミの奇跡を起こしたアトランタオリンピック時は、ブラジル戦勝利後、守備重視のスタイルに攻撃陣が反発。内部分裂寸前までいったと言われており、如実に結果にも反映されています。具体的に上げるとしたら本田圭佑や香川真司のようなこれまで日本代表を牽引してきた我の強い選手と上手くやっていけるか!?躍進には彼らの力は絶対必要なだけに円滑にコミュニケーションを取って欲しいです。
【専門家の声】
「ハリルがいても西野がいても、日本サッカーの現状と参加国との差は縮まらない。あんまり時間がない。試すのに」
(サッカー解説者:セルジオ越後氏)
引用:http://news.livedoor.com/article/detail/14557141/
「今さら監督を代えて、急激に好転するとは思えない」
「監督代えたら強くなるとでも思っているのか」
「今さら誰がチームつくるのか」
(街の声)
ではワールドカップで勝てるのか?
では、西野新体制になってワールドカップで勝つことはできるのでしょうか?結論から言えば、かなり厳しいと思います。監督が変わったところで選手が根本的に変わるわけではなく、これで勝てるほどワールドカップは甘くはありません。
しかし、選手のがた落ちしていたと言われているモチベーションの回復は大きなプラス要素。日本には不向きとされていた縦への早い攻撃ではなく、緩急をつけ個だけではなく集団で打開するポゼッションサッカーを目指すでしょうから、ハリルホジッチ体制では冷遇されていたような選手にとってはやる気がみなぎっているのではないでしょうか?
具体的な選手を挙げるとすると、
・乾貴士(緩急をつけられる)
・香川真司(周囲との連携プレイが上手い)
・本田圭佑(右ウイングではなく、ボランチやトップ下での起用)
・岡崎慎司(得点だけでなく守備にも貢献)
彼らのポテンシャルが爆発することができれば、奇跡のグループリーグ突破もゼロではないでしょう。
まとめ
「サッカー日本代表新監督、西野朗氏はどんな人?W杯で勝てるのか!?」をテーマに届けしました。いかがでしたでしょうか?
古くからのサッカーファンでは、あのマイアミの奇跡を昨日のことのように覚えている人も多いでしょう。あの時も下馬評は全く高くありませんでした。この監督更迭の決断が、日本サッカー史に残る英断だったと後々語られるようになってほしいですね。
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