サッカーに限らず、どんなスポーツでもそうかもしれませんが、人の手によってメンバー選考される場合、100人が100人納得のいくものにはなりません。しかし、西野JAPANの初陣となるガーナ戦のメンバー発表で、どよめいた人も多かったのではないでしょうか?

大方の予想通り、ビック3(本田・香川・岡崎)を始め、実績のある選手が名を連ねるなか、当確とまで言われていたポルトガルで大活躍中の中島翔哉や、オランダでMVP級の躍進をみせている堂安律の名はなく、また、ハリルホジッチJAPANではレギュラークラスだった久保裕也の名前もありませんでした。久保に関しては、ベルギーで一定の活躍を見せており、ベンチを温めているだけの選手も選ばれている中、疑問視する声も増えています。

そんな波乱となったガーナ戦メンバー選考で、一人予想外の選手が招集されました。サンフレッチェ広島のベテランボランチ、青山敏弘です。まさにサプライズ招集となった青山敏弘とはどんな選手なのでしょうか?掘り下げていきましょう。

引用:https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20160418/432499.html

青山敏弘 プロフィール

引用:https://www.footballchannel.jp/tag/%E9%9D%92%E5%B1%B1%E6%95%8F%E5%BC%98/

氏名:青山敏弘

年齢:1986年2月22日(32歳)

所属チーム遍歴:広島(現在)

身長・体重:174cm・75kg

出身地:岡山県倉敷市連島町

現年俸:約6,000万円

岡山県倉敷市生まれで、同級生にはフィギュアスケートの高橋大輔がいます。幼少期から地元のクラブでサッカーを始め、そのまま隣県にある広島のサンフレッチェ広島に入団、日本代表クラスの選手にもかかわらず、入団からサンフレッチェ一筋という珍しい経歴を持った選手と言えます。

2004年にサンフレッチェ広島に入団後、すぐに出場機会に恵まれていましたが、大きな転機となったのは、現在コンサドーレ札幌の監督を務めているミハイロビッチ氏が広島の監督に就任した2006年、1ボランチ制となり、運動量もあり、より攻撃的なスタイルを目指しているミハイロビッチスタイルにフィット、不動のレギュラーとなり、日本代表にも呼ばれるような存在にまで成長します。

しかし、代表では、キャプテン長谷部誠や、G大阪遠藤保仁などボランチの選手層も厚く、2014ブラジルw-ルドカップでも3戦目コロンビア戦には出場するも、目立った活躍もなく、30歳を超え、ピークは過ぎたと思われ、青山の代表人生は終結を迎えたと誰もが思ったところ、2018年、ワールドカップ直前のガーナ戦に選出され、話題となっています。

青山敏弘のポイント①:思い切りの良いミドルシュート

現在の西野JAPANが目指そうとしているポゼッションサッカーは、細かいパスをつなげていくもので、スキルの高い選手が多い日本代表には適していますが、攻撃がワンパターンとなり、相手に脅威を与えづらいデメリットもあります。そこで、青山敏弘の得意とする意表を突いたミドルシュートは、攻撃のリズムも取り戻し、相手にどんな攻撃パターンでくるのか読みづらい脅威を与えることができるでしょう。もう少々、精度が高いとなお良いのですが…

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青山敏弘のポイントのポイント➁:攻撃参加の意欲の高さ

つい強固なディフェンダー陣がいると、リスクを恐れて、バックパスに逃げてしまう選手が多い中、滅多なことではバックパスをしないと言われているのが青山敏弘の特徴の一つ。後ろにではなく、前に向かったパスを供給し続けるので、攻撃にリズムを作ると同時に、カウンター攻撃などの相手の攻撃もしにくくなります。

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青山敏弘のポイントのポイント③:広島の愛

これまで何度となく海外クラブを始め、多くのクラブからオファーを受けていたと言われている青山敏弘。しかし、入団時からずっと所属しているサンフレッチェ広島にこだわっている「広島愛」は、競技こそ違えど、カープに戻っていた黒田博樹と似た男気を感じることができます。(特に広島は金満クラブではなく、他のクラブの方が倍近い年俸がもらえる可能性があるにもかかわらず)。この広島愛は、多くのサンフレッチェサポーターから後押しをもらえることでしょう。

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青山敏弘はどのように使うのか!?

引用:https://web.gekisaka.jp/photonews/detail/?141902-141902-pn

果たして西野監督はどのように青山敏弘を起用するつもりなのでしょうか?4年前のブラジルワールドカップを始め、何度となく代表にも召集されているため、これがワールドカップ本戦まで1年以上あるなら、山口蛍の代わりに、長谷部誠に変わりにボランチのポジションで起用というのも攻撃力アップにはよいカードになると思います。

しかし、ご存知の通り、ワールドカップ本戦はもうすぐそこまで迫ってきています。いかんせん、時間がありません。そこまで周囲との連携を深める時間もなく、例えば所属チームが同じなど連携力を高める機会があったわけではないので、今、いきなり青山を投入してもフィットするのは難しいと思います。

そこで、使えるとしたらジョーカー的な使い方。1点差で負けていて、もちろん点を取りにいかないといけないけど、守備力も落としたくないような時に、真ん中の(例えば)香川と交代して、積極的にミドルシュートを放つ、縦への攻撃的パスを連発させて攻撃のリズムを変える働きを期待しているように思えます。

青山の縦パスは、スピードのある浅野琢磨の足も生きてくるので、セットで2枚替えも面白いのではないでしょうか?

日本代表の日程

グループHに入った日本代表。グループリーグの日程は以下の通りです。果たして多くの下馬評を覆して日本代表は勝利を収めることができるのでしょうか?

()は日本時間、/はテレビ中継予定

6月19日15:00(19日21:00)日本代表vsコロンビア代表(サランスク/モルドヴィアアリーナ)/NHK

6月24日20:00(25日0:00)日本代表vsセビリア代表(エカテリンブルク/エカテリンブルクアリーナ)/日本テレビ、NHKBS

6月28日17:00(28日23:00)日本代表vsポーランド代表(ヴォルゴグラード/ヴォルゴグラードアリーナ〉/フジテレビ、NHKBS

非常な現実ですが、今のままではハメスロドリゲス率いる初戦コロンビア代表戦を始め、3戦とも日本代表が勝てる要素は見当たらない状況です。

青山敏弘を投入するとしたら、負けていても接戦もしくはまだドローの時だと思います。青山の出場機会が増えるような展開に持っていきたいです。

日本代表優勝まで道のり

グループリーグも3戦全敗濃厚なんて言われている日本代表。現状は確かに厳しいかもしれませんが、初めから2位を目指しているチームは10位にもなれません。1位を目指すチームのみが勝ち進む権利がある!と意気込みつつ、日本代表の決勝までの道のりをみていきましょう。日程は以下の通りです。

※グループH1位通過の場合

7月3日21:00(4日3:00)グループH1位vsグループG2位(モスクワ/スパルタクスタジアム)/NHK

※グループH2位通過の場合

7月2日21:00(3日3:00)グループH2位vsグループG1位(ロストフ・ナ・ドヌ/ロストフアリーナ)/NHK

※グループH2位通過の場合

準々決勝(予定)7月6日21:00(7日3:00)(カザン/カザンアリーナ)/TBS、NHKBS

準決勝(予定)7月10日21:00(11日3:00)(サンクト・ペテルスブルク/サンクトペテルブルクスタジアム)/NHK

決勝7月15日18:00(16日0:00)(モスクワ/ルジニキスタジアム)/NHK

まとめ

 サプライズ招集で話題になった青山敏弘について掘り下げてみました。いかがでしたでしょうか?サプライズと言っても、実力的には同じボランチで選出されている山口や長谷部に劣るものではありません。広島サポーターの愛をバックにロシアで躍進するでしょうか?楽しみです。