この週は、世界各地で2018ロシアワールドカップに向けてのテストマッチが行われていますが、先日のマリ戦(対戦結果1-1)に続いて、日本代表の相手となるのが仮想ポーランド代表となる東欧の強豪ウクライナ代表。今大会では、ウクライナ代表は本戦出場を逃しており、4年後に向けた再始動という段階。是非とも日本代表は勝利を収め、勢いにのりたいところです。
日本時間で3月27日21:20K.Oで開催された日本代表vsウクライナ代表の試合についてまとめてみました。
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日本代表(FIFAランキング55位)vsウクライナ代表(FIFAランキング35位)
引用:https://www.nikkansports.com/soccer/japan/news/201803270000006.html?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=nikkansports_ogp
日本代表スターティングメンバー
基本フォーメーション:4-3-3
GK:川島永嗣
DF:(左から)長友佑都、槙野智章、植田直道、酒井高徳
MF:長谷部誠、山口蛍(以上ボランチ)、柴崎岳(トップ下)
FW:原口元気(左ウイング)、杉本健勇(トップ)、本田圭佑(右ウイング)
前回のマリ戦と比べて、なんと8名先発メンバーを入れ替えて臨んだウクライナ戦。注目すべきは、やはり昨年9月以来の先発出場となるかつての絶対的エース本田圭佑。本田自身も、ここで目立った活躍をしないとワールドカップの地を踏めないと危機感を持っており、イマイチ本田への信頼度が低いと言われているハリルホジッチ監督への絶好アピールとなるか。
また、本田同様、昨年9月以来の先発出場となる柴崎も、現在の日本代表の課題と言える緩急をつけることができるか注目されます。
試合の状況
前半15分頃まで
立ち上がりは、完全に日本代表のペース。長谷部誠、山口蛍の両ボランチが、早め早めにプレッシャーをかけ、ボールを奪取、日本代表にリズムを作るも、相変わらずの決定力の無さで、シュートをなかなか撃たないため、決定的なチャンスは生まれず。
前半20分すぎ~
徐々にウクライナ代表も中盤を制するようになってきて、ボール支配率が上がっていきます。個々の力に勝るウクライナ代表は、1人でも果敢にドリブルで崩していき、とうとう前半21分、ラキツキーがペナルティーエリア外から強烈な左足シュートを放ち、日本ゴールに突き刺さります(記録上はオウンゴール)。
前半の後半
1点失点後はしばらくの間、ウクライナペース。次々とひやりとする場面を作るが、植田や槙野などが体を張ってディフェンス。なんとか追加点を許さない状況に。時に、本田が得意のタメを作って、チャンスを作るも、パートナーである右サイドの酒井高徳との連携もイマイチ。
前半終了間際
このまま0-1で前半終了かと思いきや、前半41分、柴崎のFKを打点高い槙野のヘッドで1点を取り返す。良い時間で同点に追いつき、ハーフタイムを迎える。
引用:http://www.sankei.com/sports/photos/180327/spo1803270037-p7.html
後半開始
後半開始。前半以上に原口、杉本など前線の選手が前からプレッシャーをかけ、高い位置からプレスをかけ日本代表が攻勢に出る
後半10分頃~
日本代表選手交代:杉本健佑OUT、小林悠IN
このくらいから、両サイドをウクライナに突破されるシーンが目立ち、あとワンタッチできればゴールというヒヤリシーンが連発となり、日本代表にとっては苦しい時間帯となる。徐々に中盤と前線のスペースも空いてしまい、ウクライナのペースそのものに。
後半20分頃~
日本代表選手交代:本田圭佑OUT、久保裕也IN
守備陣も徐々に相手に抜かれたり、裏を取られる場面も増えてきており、集中力が求められる時間帯となる。
後半24分、ウクライナの左サイドを突破され、左からのクロスのこぼれ球に、走りこんだカラワエフが豪快シュートを決め、1-2。ウクライナ勝ち越し点を決める。
後半35分頃~
後半34分、日本代表選手交代:柴崎OUT、中島IN、長谷部OUT、三笠IN
なんとか同点に追いつきたい日本代表、槙野らDF陣も前がかりとなり攻撃重視スタイルとなる。中島を投入したことで、攻撃にリズムが生まれ、中島起点で何度となく決定機を迎えるも決めきれず、時間だけが過ぎていく。
後半40分頃~
後半43分、日本代表選手交代:原口OUT、宇佐美IN
これで日本代表の前線の3人は全て入れ替わり、リフレッシュしたメンバーで残り時間は日本代表の攻勢一方となる。しかし、決定力がなく、中島を中心に、良いところまで崩すもゴールネットを揺らすことはできず。
引用:http://www.sankei.com/sports/photos/180327/spo1803270042-p1.html
~試合終了まで
ロスタイムが5分もあり、最後まで粘りの攻撃を見せる日本代表、しかし、結局ゴールネットを揺らすことができず、無念のホイッスル。
日本代表 1-2 ウクライナ代表 (G)日・槙野 ウ・オウンゴール、カラワエフ
今後の日本代表に必要なもの
メンバーの固定
ワールドカップ本戦まで、試合はあとガーナ戦、スイス戦、パラグアイ戦の3試合しか準備できないことをハリルホジッチ監督は分かっているのだろうか。ここにきて、いくら香川や、吉田、酒井(宏)など怪我人が多いとは言え、先発メンバーが2試合で8人も入れ替わるなどあり得ません。もう人材を発掘している時ではないのです。
例えば、マリ戦で先発だった宇賀神。PKを献上してネット上では叩かれているが、本来浦和では左サイド。慣れない右でしかも代表初先発の選手を試している場合ではないだろう。センターバックもゴールキーパーも周囲との連携は不可欠。ただでさえ試合数が少ない代表なのだから、選手をある程度固定してチーム力アップが急務だと思います。選手からしても、こんなに直前までトライアルではモチベーションも上がりませんよ。
タメを作れる選手の起用
ウクライナ戦も、中島翔哉が入って、日本代表の攻撃のリズムが生まれたことを分かった人は多いと思います。日本代表の良さは、スピードを生かした縦への攻撃。両ウイングを務める原口や久保、宇佐美などを見ているとよく分かります。
確かにスピードは日本代表の武器なので、有効的な攻撃ではありますが、相手DFにとって一辺倒の攻撃では読みやすく攻撃の芽を摘みやすいのです。そこで、登場するのが今回の中島のようなタメを作れる選手。
時には一瞬攻撃を遅らせて、相手とのタイミングをずらしたり、大胆なサイドチェンジなどをして相手をかく乱させることによって、より得意の縦への攻撃が生きるわけです。以前で言う遠藤保仁のような選手が理想で、ウクライナ戦では柴崎岳に期待していましたが、正直不発でした。
そんななか、後半途中から出た中島の輝きは、わずかながらも日本代表の光明となるのではないでしょうか?残り3試合、中島を先発起用して、チームへのフィットを高めたいです。
シュートを撃たねばゴールはない
ウクライナ代表との大きな違いが、ミドルでもペナルティ内でもちょっとでもチャンスがあればシュートを撃つ姿勢。当たり前のことですが、シュートを撃たねばゴールは決まりません。かつての本田ならもっとグイグイいっていましたが、消極的に見えるのは、周囲との連携不足も大きいと思います。
カンフル剤の刺激
前述したように、ワールドカップ本戦まで試合数はあと3。本戦前に勝ち癖を付けておきたいのでもう後はありません。今のチーム状態は正直最悪、選手も思ったようなプレイができておらず、フラストレーションを溜めていることだろう。ここは、チームの雰囲気を一変させるカンフル剤は必須。今まで招集していない活きの良い若手を先発ではないにせよメンバー入りされる、そしてハリルホジッチ監督電撃解任も一つの手だと思います。
まとめ
3月27日に行われた日本代表vsウクライナ代表の試合についてまとめてみました。いかがでしたでしょうか?
いくらウクライナは、東欧の強豪とはいえ、2018ロシアワールドカップ本戦出場できない国。4年後を目指す未来型のチームに負けているようでは、現在が全盛期となっているコロンビア代表、ポーランド代表、セネガル代表(※日本代表と同組)に勝てるわけありません。
これは選手が一番分かっているはず!ここからどこまで巻き返せるか日本代表の奇跡を期待しましょう。